『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』

息子二人を連れて春日部イオンへ、本日公開の田崎竜太監督『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』(2013 東映)を観に行った。
子どもたちは「仮面ライダー鎧武」の変身ベルト(グッズ?)を奪いあって遊んでいるのだが、映画の方は、自分の深層心理に入り込んで敵を倒すとか、天下統一を目指す戦国時代の傭兵のような役割をアーマードライダーが担うというよく分からない設定の話であった。平成の仮面ライダーが15人が集合した豪華版なのだが、およそ原作のバッタとはかけ離れたヒーローばかりで誰が仮面ライダーで、誰が敵なのか区別がつかない。
4歳と2歳の男の子も楽しかったのか、つまらなかったのか、よく分からないような微妙な面持ちであった。

考えてみれば、子どもたちはハードディスクに番組を録画して何度も何度も見返しているが、30数年前はビデオがなかったので、番組自体は週に1度しか見ていなかったはずである。それにしても鮮明に記憶が残っているということは、絵本やシール、ごっこ遊びで子どもながらに頭の中にイメージを膨らましていたのであろう。

『南極料理人』

地上波で放映された、沖田修一脚本監督、堺雅人主演『南極料理人』(2009 東京テアトル)を観た。
タイトルの通り、南極でおよそ1年近く暮らす隊員たちの生活を描く。長回しの食事風景や麻雀の場面があったり、ドタバタ劇があったりと観客も一緒に観測基地に入り込んだような感覚に包まれる。本編は125分もあるのだが、地上波枠では90分ほどしか放映されなかった。ノーカットで楽しみたい映画であった。

『西の魔女が死んだ』

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3年ほど前に地上波で放映された、梨木香歩原作、長崎俊一監督『西の魔女が死んだ』(2008 アスミック・エース)を観た。
女の子のグループ同士の付き合いに神経をすり減らした少女が、大自然のおばあちゃんの家で自分を見つめ直し、生きる力を得るという、いかにも文科省お墨付きの少年少女文学賞を受賞しそうな内容である。
しかし、おそらくは原作の持つ心理描写の機微を無理矢理映像で表現しようとしたために、自然描写や田舎の生活純朴な映像が、かえって制作者の意図で塗りつぶされつまらないものとして目に映ってしまう。
想像を制限されてしまう映画よりも、原作で読んだ方が楽しめた作品であろう。

『Summer Nude』

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地上波で放映された、飯塚健監督『Summer Nude』(2003 アルゴ・ピクチャーズ)を観た。
いわゆる「群像劇」と呼ばれるジャンルで、石垣島を舞台に「上り坂」のカップルや「下り坂」の夫婦、そして「まさか」の事件が、8月31日の夜に打ち上げられた花火の下で交錯する。
前半は完全なコメディダッチで、アイドル映画や若手芸人映画のように、役者のことをよく知っているファンが見るような内輪向けの内容であった。しかし、後半は監督の若さがにじみ出てきて、低予算ながら一生懸命な作りが伝わってきた。

『ノウイング』

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地上波で放映された、ニコラス・ケイジ主演、アレックス・プロヤス監督『ノウイング(Knowing)』(2009 米)を観た。
現代版旧約聖書であり、ノアの方舟、アダムとイブを連想させる内容であった。
ラストの圧倒的な人類の終末や預言者の登場など、キリスト教的な世界観を堪能することできた。