地上波で放映された、熊澤尚人監督・脚本、蒼井優主演『ニライカナイからの手紙』(2005 IMJエンタテインメント)を観た。
沖縄県の南西沖にある八重山列島に属する、石垣島と西表島に挟まれた竹富島が舞台となっている。
7歳の時に竹富島から一人で東京へ旅立ってしまった母から毎年誕生日に手紙が届き続ける。二十歳の誕生日に真相を話すという手紙を胸に、夢を追い続ける女性を蒼井優さんが演じている。後半は少々展開がスローテンポになったが、涙腺が少し潤んでしまった。
異国情緒溢れる竹富島と世知辛い東京との距離感と、数千キロの距離を超えて瞬時につながる携帯電話と、そして、十数年の時間を超えて思いが届く手紙の3つの要素が絶妙に絡み合う良い映画であった。できればCMに邪魔されることなく映画館で観たかった映画であった。
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『コクリコ坂から』
『ねらわれた学園』
『エージェント:ライアン』
『永遠の0』
大雪の中、イオンシネマで、山崎貴監督、 岡田准一・三浦春馬主演『永遠の0』(東宝 2013)を観た。
原作者の百田尚樹がマスコミを賑わせている時だったので、この作品に対する「特攻を美化している」とか「戦争を賛美している」「安倍総理のお気に入り」などの批判を意識しながらの鑑賞となった。原作は読んでいないので分からないが、映画に限って言えば、フィクションという理解のもとに観るならば、特に特攻を美化しているなどの一方的な偏りは感じなかった。戦争のむごたらしさをしっかりと打ち出されているように感じた。
8年前に観た、中村獅童・反町隆史主演、佐藤純彌監督『男たちの大和』(2005 東映)よりは、時代考証も含め完成度は高い。
戦争よりも、日本から何千キロも離れた絶海で、ちっぽけな戦闘機で特攻に向かう、その距離感が恐ろしい。





