先日、初級システムアドミニストレータの試験の申し込みをした。単なる基礎的なパソコンの知識を試す試験だろうと気軽な気持ちで申し込んだのだが、いざ問題集をやってみるとなかなか手応えのある問題が多いので戦いている。コンピュータの基礎やネットワーク技術の基本は簡単なのだが、データベースやSQL、経営工学的な視点からの問題に手を焼いている。本試験は10月中旬なので、今月には試験の概要を把握しようと思う。
「学習・学び」カテゴリーアーカイブ
Google earth
インターネット検索サイトのGoogleが作ったGoogle earthというソフトをダウンロードして使ってみた。屋根の形や車の車種まで分かる精密な衛星画像を自由に拡大したり視点を変えたりでき、さながらSF映画に出てくるコンピュータをいじっているような気分であった。初めてインターネットを触ったような新鮮な驚きがあった。海外の都市やら人も踏み入らないような森林の画像を眺めていると、何か自分の中の世界観が大きく崩れていくような不思議な感覚に包まれた。
「寓意の詩人としての陶淵明」
本日の午後、研修で埼玉県桶川市にあるさいたま文学館に出掛けた。
埼玉県高等学校国語科教育研究会の総会と陶淵明に関する講演を聴いた後、一人でぶらりと地下にある文学館の展示を見て回った。埼玉出身の文学者の紹介のパネルや遺品が展示されていた。埼玉出身の作家というふれこみで、田山花袋の「田舎教師」やら中島敦に関する展示が何点かあったが、彼らとて埼玉生まれではなく、埼玉にちなんだ作品がほんの数点あるだけである。つくづく埼玉は文学不毛の地だと感じた。
また、秩父の文学についての企画展示があったが、秩父にゆかりの深い作家として宮沢賢治(?)や斎藤茂吉(!)が紹介されていた。宮沢賢治に至っては秩父に旅行に来たことがあるだけなのに。。。あまりのこじつけのひどさに驚きを通り越してあきれてしまった。
講演会メモ
「寓意の詩人としての陶淵明」
文教大学日本文学科 沢口勝
陶淵明
東晋の詩人。田園を愛し、酒を友とする生活を送り、飾らぬ表現の中に深い思想のこもった詩を残した。代表作「飲酒」「桃花源記」「五柳先生伝」「帰去来辞」「田園将に蕪れんとす、胡ぞ帰らざる」
桃花源記
武陵の漁夫が道に迷って、桃林の奥にある村里に入り込む。そこは秦の乱を避けた者の子孫が世の変遷を知ることなく、平和で裕福な生活を楽しんでいる仙境であった。歓待されて帰り、また尋ねようとしたが、見つからなかったという内容。
「隠者文学」
俗世界から離れ、世捨人の生活を送る隠遁者によって書かれた文学。
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日本では、西行、鴨長明、兼行法師などが代表とされる。
陶淵明~積極的に田園を目指す
鴨長明~消極的な引きこもり的生活
新年度・新生活に向けて
いよいよ新年度になった。一年間の養護学校での手探りの経験を踏まえて、さらに生徒にとって興味あふれる授業を展開したいものだ。生徒一人一人の個性を勘案しながら厳しく接することができる教員を目指していきたい。また、単に点数を伸ばすだけの学習ではなく、言語世界が織りなす世界の魅力でもって生徒を惹きつけてやまない本格派の授業を模索していきたい。
〈社会福祉援助技術論3〉
この論においては,渋谷周辺地域で野宿生活を送る人びと(ホームレス)の命と生活を支える活動を行なっている野宿当事者と支援者による民間NGOグループ”のじれん”という団体をとりあげてみたい。のじれんは今年で結成されて9年になり,正式名称は「渋谷・野宿者の生活と居住権をかちとる自由連合」という。300名以上の野宿者が現在も渋谷や代々木公園で生活しており,野宿者同士の連携と生活基盤の確保を目的に設立された団体である。
バブル崩壊後,特に建設業界で大幅なリストラが実施され,建設業界に従事していた「使いやすく切りやすい」ブルーカラーの労働者が都市部に押し出され,テントや段ボールでの野宿生活を余儀なくされるようになった。しかし,野宿者は「怠け者」や「好きで野宿している」とのレッテルを貼られ,心無い若者による虐待も相次ぎ,命の保障すらない状況である。最近では公園の再整備という名のもとで行政による暴力的なテント排除も行われている。
当初は学生やキリスト教者のボランティアが食事や健康面での援助活動を行なっていた。しかし,ボランティアによる支援は「援助する側」と「援助される側」が明確に分断されてしまい,一方的に善意を与える関係が作られ,野宿者同士の連携を築き上げていくところまで至らなかった。
特に公園内でテントを張って生活する野宿者は行政との応対や不審者への対応,「えさ場」の確保など,生活の場を同じくするものが生活直結の課題に向けて団結していく必要がある。
のじれんでは一人では難しい炊事や警備,福祉行政に対する働きかけや就労の確保に共同して取り組んでいる。最近では野宿者自身が仕事を分担し動いているので,支援者は何もすることがないとぼやく程である。
しかし,近年は東京都は「地域生活移行支援事業」として野宿者に対して,家賃3000円でアパートを提供し,さらに6ヶ月間の就労を保障する施策を始めた。これまで何ら対策を取ってこなかった経緯を考えると行政が動いたという一定の評価はできる。しかし,その対象は公園でのテント生活者のみであり,仕事の保障はわずか6ヶ月しかなく,その後はまた路上生活を強いられる可能性が高く,近視眼的な見通ししか立たないものである。また,受け入れ体制の確立と引き換えに東京都は公園整備を掲げ,野宿者のテントの一斉撤去も行なっている。「自立支援」という福祉政策のもとに個々の野宿者の間に格差を設け,一定のラインに達しないものは徹底して切り捨てていく容赦のないものだとも言える。
「市民」という枠から外されてしまい福祉の手が伸びにくい野宿者問題の解決にあたっては,「支援—被支援」の関係を脱し,同じ仲間としての団結力を高めるような当事者組織が求められるのである。
参考文献
渋谷・野宿者の生活と居住権をかちとる自由連合(のじれん)「のじれんアップデート」(http://www.geocities.jp/nojirenjp/)2006年3月20日取得