読書」カテゴリーアーカイブ

『心と脳の科学』

苧坂直行『心と脳の科学』(岩波ジュニア新書,1998)をぱらっと読む。
著者は京都大学大学院文学研究科博士課程心理学専攻を終了し、同大学院文学研究科の教授である。しかし、中身は分子生物学のような内容で、ほとんど頭に入ってこなかった。

『エッシャーが僕らの夢だった』

野地秩嘉『エッシャーが僕らの夢だった』(新潮社,1995)を読む。
東京郊外の「豊田市」なんて単語が出てきたので、最初は小説かと思って読んでいった。読んでいくうちに、マウリッツ・コルネリス・エッシャーという有名な幾何学模様や騙し絵の版画家の作品に魅せられた男たちを描いたノンフィクションだと分かった。物語の中心はデパートでエッシャーの展覧会を大成功させた新藤信と、アパレルメーカーのニコルの役員でエッシャーの作品を7億円で購入した、ファッションデザイナーの甲賀真里子の夫である甲賀正治である。円高のバブル期という時代背景も感じつつ、ビジネスの持つ魅力を感じる作品であった。

『デンバーの青い闇』

青木冨貴子『デンバーの青い闇』(新潮社,1993)をパラパラと読む。
1990年10月に、コロラド州デンバーにある帝京ロレットハイツ大学に通う日本人学生が、クークラックスクランに関与する若者に襲撃されたという事件が詳細に報じられている。当の大学は経営が傾いた大学を帝京大学法人が買収したもので、海外企業を日本企業が買収していた時期と重なる。そうした日本人の行為に対する反感や、アジア系・ヒスパニック系に対する嫌悪感などが、事件の背景にあると著者は述べる。

結局、帝京大学はロレットハイツ大学をその後、数年で手放している。バブル期ならではの昔話のようである。

『トットチャンネル』

黒柳徹子『トットチャンネル』(新潮社,1984)をパラパラと読む。
現在もテレビで活躍されている黒柳徹子さんが、NHKのテレビ放送の専属俳優の第一期生として活躍する1950年代を中心に、厳しい競争をくぐり抜け、初のテレビ放送に臨むドタバタ劇が描かれる。何か変な文章だが、

『カレンダー日本の天気』

高橋浩一郎『カレンダー日本の天気』(岩波ジュニア新書,1982)を少しだけ読む。
今年は異常な暑さで、9月20日まで猛暑日が続いた。やっとこの2、3日は冷房を使わずに過ごすことができるようになった。ふと思い立って手に取ってみた。
著者は旧制東京高等学校を経て、東京帝国大学理学部物理学科卒業し、中央気象台に入り、気象庁の長官まで務めた気象の専門家である。1年365日の天気について、過去の気象データを参考にしつつ、エッセー風にまとめている。

8月8日は立秋で、暦の上ではこれから秋となる。一年で一番暑い頃なので秋という感じはしないが、平均的には気温は上昇から下降に変わっていく日となっている。
8月23日は暑さがそろそろ隠れようという意味の24節気の”処暑”。残暑がいくぶん下がり始めてくる。
9月23日は秋分の日で、太陽の黄経180度になる日で、昼と夜の長さがほぼ等しくなる。正確には昼の方が14分ほど長く、等しくなるのは3日後くらい後である。

にしても、今年は秋分の日まで真夏が続いたのである。今夜も頭痛がするが、どうも身体の調子が悪い。