地理」カテゴリーアーカイブ

「最後のNY市公衆電話撤去」

本日の東京新聞朝刊記事から。
なぜ、このようなニュースを取り上げたのかというと、地理B(地理探求)の共通テストで何度か、固定電話の普及率と携帯電話の普及率に関する問題が出題されたからである。ぱっと見、以下の公衆電話の記事を読むと、高校生の皆さんは古臭い話題が取り上げられているんだなと感じてしまうかもしれない。

しかし、公衆電話を含めた固定電話網は先進国と呼ばれる国ほど普及しており、BRICS含め、この1990年代以降に経済成長を遂げた国は、固定電話網が普及する前に携帯電話の基地局が整備されたので、スマホは持っているが、街中に公衆電話がなく家にも固定電話がないというのが常識になっている。数年前にヨーロッパの国とアフリカの国の電話網の比較から、国名を答える問題が出題されている。

ここでいう先進国とは一人当たりのGNIが10,000ドルを超える国であり、190数カ国の3分の1を占める。また、開発途上国とは一人当たりのGNIが3,000ドル以下の国であり、同じく190数カ国の3分の1くらいの数である。地理総合で配布している統計データに詳しく載っているので、興味ある人見てほしい。高校や大学の偏差値を見ると、その学校の雰囲気が大体理解できるように、一人当たりのGNIを覚えると、大体の国の様子が見えてくるであろう。

地理で受験を考えている人は、一人当たりのGNIを必ずチェックしておこう!
また発表を聞きながら、「国全体のGNI÷人口=一人当たりのGNI」を頭の中で計算していくと、発表内容以上にその国を知ることができるはず。

「外国人の夫に在留資格を」

本日の東京新聞夕刊に、望月衣塑子記者の署名記事で、日本人と結婚したにも関わらず、在留資格が切れてしまい、家族がバラバラになってしまった外国人の事例が紹介されていた。望月さんは映画化もされた著書『新聞記者』で、歯に衣着せぬ発言で注目されている記者である。

私は授業の中で、資源・エネルギー問題と、移民・難民問題の2本の柱を常に意識している。資源・エネルギー問題では、日本の地帯構造や地球温暖化、石炭の仕組み、ロシアの外交などの話題に触れる中で、日本が取るべきエネルギー政策を考えてもらいたいと考えている。もう1つは移民・南民問題である。独裁政権や飢餓、EUに流入するシリア難民、日本で暮らすクルド人コミュニティなどの話題から、皆さん一人ひとりが今後の日本の移民政策に向き合ってもらいたいと考えている。

今回は日本の移民政策に関する

「植物? ナスカに新たな地上絵」

本日の東京新聞夕刊にナスカの地上絵が取り上げられていた。
ちょうど今日、どこかのクラスでバタバタとナスカの地上絵を扱ったばかりだったので、グッドタイミングということで取り上げてみたい。

記事によると、この地上絵は紀元前200年から西暦450年前の間に発展したナスカ文化時代のものだという研究が紹介されている。この地上絵が何を意味するかはおいといて、皆さんに強調したいのは、なぜ2000年前の地上絵が地表に残されているのかという疑問である。授業中にも紹介したが、このナスカの地上絵がある南米ペルーの沿岸を、世界一の寒流であるペルー海流(フンボルト海流)が流れる。南極大陸付近でキンキンに冷やされた海流なので、海に接する空気は高気圧となり、下降気流が発生するため、降水をもたらす雲ができない。そのため、ナスカの降雨量は、年間10mm未満に過ぎない。

気候との関連から、、、、、、、、

「親タリバン路線 トルクメニスタン鮮明」

本日の東京新聞夕刊に、馴染みの薄いトルクメニスタンについての記事が掲載されていた。
カスピ海に面した国で、面積は48万8,000平方キロメートル(日本の1.3倍)もあるが、人口は610万人と少ない。天然ガスや原油に恵まれ、76億ドルの輸出額(76億ドル)の大半を占める。

資源のある国は独裁政権が蔓延りやすく、トルクメニスタンも例外に漏れない。ソ連崩壊前の1990年から17年にわたって、ニヤゾフ元大統領が個人崇拝的な独裁的国家を作っていった。ニヤゾフ元大統領の権威を引き継いだのが、グルバングルィ・ベルドイムハメドフ前大統領であり、2022年に息子のセルダル・ベルドイムハメドフ大統領が政権の中枢に就いている。

誰か、プレゼンで面白く料理して取り上げてみませんか。