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本日の東京新聞朝刊

本日の東京新聞朝刊の「本音のコラム」に「動物農場化」と題したジャーナリスト堤未果さんの文章が載っていた。ソフトな語り口から、社会状況に話が拡がっていき、そして自己の置かれている立場へ話が展開していく、左派系団体の上品なビラ文のような文章である。
小論文指導の上でも、是非参考にしたい流れである。

G・オーウェルの「動物農場」のアニメが今月から上映される。搾取されていた動物たちが革命を起こし人間を追放、動物だけの農場を始めたが次第に情報操作や監視社会化が進み、気づいた時には一部の特権階級の豚の下、再び搾取されていたという有名な寓話だ。
この映画を初めてみたのは米国留学中で、どれだけ働いても平等に扱われない動物たちの姿に私たち学生は胸を痛めて怒りを覚え、政治学ではモデルになったレーニン独裁政権のレポートを書かされた。一体あの時誰が予想しただろう。時が流れて今度は自分たちの住む社会が「動物農場化」することを。富と権力が一部に集中し、顔のない大量の労働者が這いあがれない仕組みの野か、使い捨てにされる。その仕組みをつくる肝心な政策は教育・情報格差により一部の豚にしか理解できないため、政治に無関心になる動物たちが知らぬ間に決められた法律に従う社会。寓話はそれが現実の向こう側にある限り、私たちを冷静で心優しい傍観者でいさせてくれる。
だが自国にとって「動物農場」がもはやエンターテインメントでなくなった時、人はそれぞれの武器を再び手にするだろう。教育やペン、思いを共有する仲間やまだ失われていない一票の力。革命は一夜で消える炎ではない。半世紀たって豚たちの顔は変わり、私たちは試され続けている。

本日の東京新聞夕刊

本日の東京新聞夕刊に、東京都が都内の障害児学校(盲・聾・特別支援学校)に設置した寄宿舎を段階的に廃止していることに対して、保護者らが再考を求め、都議会に請願するための街頭署名活動を展開しているとの記事が掲載されていた。

記事によると、都は4年前に「特別支援教育推進計画」の中で、寄宿舎を2015年までに地域バランスを考え5つに減らす方針を発表した。その方針に従い、昨年度までに2校、そして来年度は立川聾学校、2010年度には江戸川特別支援学校の寄宿舎を閉鎖するということだ。公共交通機関の発達やスクールバスの充実などで通学が難しい生徒が減ったというのが大きな理由だ。それに対して保護者の一人は「安心して楽しい時間を過ごさせてあげたいという願いを、なぜ聞き入れてもらえないのか」と都の方針に反発を強めている。

記事を読んでの感想だが、交通事情や利用人数だけで廃止を推し進める都の方針は、一人一人の教育的ニーズを支援するという特別支援教育のそもそもの理念に反することなので賛成できない。しかし、単に安くて安心だからと特別支援学校の生徒しか入れない寄宿舎を残すことも、卒業後の福祉や医療と教育の連携を謳う特別支援教育の考え方に反する。

特別支援学校の「寄宿舎」と一括りに捉えるのではなく、あくまで生徒一人一人の教育的ニーズと卒業後の進路を見据えた教育的支援という観点から考えなくてはならない。一般に盲・聾学校については、発声や手話など一貫した教育課程を持っているので、寄宿舎は残すべきであろう。一方で特別支援学校(養護学校)については卒業後を考えて、寄宿舎ではなく、地域の施設の弾力的な活用を考えていくべきだと思う。

本日の新聞から

本日の新聞やテレビで、愛知県にある不登校の生徒の支援を掲げた全寮制の私立黄柳野高校の喫煙の問題が大きく報じられた。報道によると、この学校は約3割の生徒が喫煙をしており、学校側としてもやむを得なく生徒寮に「禁煙指導室」と名付けた喫煙室を設け、喫緊の火災やマナー違反を防ぎ、長期的な視野で禁煙指導を行なっていたそうだ。
この問題に対して教育評論家尾木直樹は、教育の範囲を逸脱していると述べていた。外部からはああだこうだと言えるだろうが、生徒の喫煙に対して正面から向き合おうとする校長を始めとする教員側の思いを汲むべきである。全日制高校では続かなかった生徒を受け入れている学校であり、それなりの対応が求められ、、、、、、

本日の東京新聞朝刊

本日の東京新聞朝刊に「おやっ」とするようなコラムが載っていた。堤未果さんというジャーナリストの「本音コラム」と題した文章である。途中少し読みにくい箇所があり、誤字?(「国境を超え」)という部分もあるが、非常に視点が良いので引用してみたい。

 世界に波及する金融危機は本当にアメリカ型モデルの終焉と言えるだろうか。米国ではCIAなどの国家諜報活動の民営化が拡大している。
1千億ドルの民間軍事業界と並ぶ5百億ドルの巨大市場「諜・産複合体」だ。5月、世界最大規模の投資ファンドのカーライルグループは「テロとの戦い」の名の下に国民の情報監視・収集を行なった大手諜報企業ブーズ・アレン社の政府部門を買収した。諜報企業を次々に買収するカーライルは世界中のファンドに魅力的な投資先だ。住宅バブルで破綻したサブプライムローンと違い、見えない敵への恐怖が需要を生み続けるからだ。
だが、民営化された諜報業務では、拷問合法国への対象者移送の速さとその効果が重視され、スパイ活動でのメールや電話の監視・分析は利益の対象になる。アブグレイブ刑務所で囚人たちに拷問を行い起訴された尋問派遣社員も、会社から優良社員とみなされた。初めに民営化があり、司法はその後からついてくる。
7月に大統領が署名した盗聴に関する外国情報監視法改正案は、米国情報機関の令状なし盗聴対象を全世界の通信にまで拡大した。通信技術が国境を超え、監視される当事者との傍観者の間の境界線もその存在を消した。携帯で有名なウィルコムもカーライル傘下にある今、人権という共通項で連携し、身を守る必要がある。

戦争、監視体制の民営化は映画やアニメなどで数年前から指摘されてきたことであるが、『ミッション・インポッシブル』のような情報コントロールが現実化しているのかと思うと薄ら寒い。ジャーナリストの堤未果さんであるが、ネットで調べたところ、今春川田龍平さんと結婚し、現在も米国と東京を行き来して執筆や講演活動を行なっている才媛だそうだ。近いうちに選挙にでも出て来そうな人物である。

東京新聞08年10月05日の朝刊から転載

『サブプライム』の荒波無情 ホームレス支援『もやい』SOS

20081005news
写真:夕暮れになっても「もやい」の生活相談が続く=東京都新宿区で

ホームレスやネットカフェ難民などの生活困窮者を支援している特定非営利活動法人(NPO法人)「自立生活サポートセンター・もやい」(東京都新宿区)の活動が、後援企業の破産で窮地に立たされている。もやいは、生活困窮者がアパートに入居する際に連帯保証人となり、後援企業が家賃保証や寄付をしていた。湯浅誠事務局長は「住居の確保は人間らしく生きるための最低限の基盤なので、活動を続けたい」とカンパなどの支援を募っている。(菊谷隆文)

破産したのは不動産会社「リプラス」(東京)。もやいのアパート入居支援活動に賛同し、二〇〇六年四月から、一人六カ月分の家賃保証と、もやいに毎年約千三百万円を寄付してきた。

しかし、リプラスは米サブプライムローン不況などの影響で経営が悪化。九月二十四日、破産手続きを東京地裁に申し立てた。もやいは年間予算の約40%を失う。残る収入は、一般の人や企業からの寄付と、会費、連帯保証人申込者の保証料(一人二年間八千円)だけになる。

もやいに連帯保証人になってもらい、アパートに入居できたのは首都圏を中心に約千三百五十世帯に上る。

ネットカフェや個室ビデオ店などで寝泊まりしている人の場合、日雇い労働などで収入があっても、保証人がいなかったり、まとまった蓄えがないために敷金・礼金などが払えず、アパートを借りられないというケースが多い。現在も毎月約百件の生活相談がある。

湯浅さんは「支援企業を探しているが、当面の危機を乗り切るため、緊急のカンパをお願いしたい」と話す。カンパは一口五万円。振込先は、ゆうちょ銀行振替口座00160−7−37247。口座名は「自立生活サポートセンター・もやい」。