月別アーカイブ: 2005年9月

『中国の音楽世界』

孫玄齢著田畑佐和子訳『中国の音楽世界』(岩波新書 1990)を読む。
執筆当時東京芸大客員研究員を務めていた著者が、日本の音楽と比較しながら、殷周時代から現代に至るまでの中国の音楽状況について論じている。
項羽と劉邦の対立で有名な四面楚歌の場面では、四方から仲間である楚兵の歌を聞き、項羽は「力抜山兮気蓋世 時不利兮騅不逝 騅不逝兮可奈何虞兮虞兮奈若何」と深く嘆じる。国語の教員であるならば、本文の解説よりも「如何」という疑問詞の解説に時間を割いてしまう場面である。しかし、この項羽の言葉は実際はリズムに乗って述べられているのだ。中国語には一語一語に四声の別があり、言葉だけでメロディになるのである。漢詩を扱う際にもできるだけ中国語の持つ旋律について配慮していきたい。
清朝期に宣教師がやってきた後、中国ではベートーベンの「月光」やチャイコフスキーの「白鳥の湖」などの西洋音楽を二胡や馬頭琴などの民族楽器で柔軟に演奏していたが、日本では和楽器で西洋音楽を演奏することはなかったという。言語だと、日本語は柔軟に西洋の言葉を取り入れ、中国語は西洋の言葉を拒絶したが、音楽だと逆になるという指摘は興味深かった。

教員免許認定試験第1日目

今日は学芸大学へ小学校の教員免許認定試験を受験しに行ってきた。教育実習や介護体験も行かずに小学校2種免許が取得できるというお得な制度なのだが、合格率は10%ほどの狭き門となっている。今日明日行われる1次は全科目択一式の問題で、全体で6割取れれば通過するということである。今日は得意の教職、国語、社会、算数だったので、ほとんど勉強しなかったのに6割は越えた気がするのだが、しかし、明日は懸念の体育、音楽、生活の試験が控えている。体調を整えて臨みたい。

『教師とワープロ』

大隅紀和『教師とワープロ』(黎明書房 1984)を読む。
学校に数十万円もするワープロが入り始めた20年前の本で、ワープロと教育の関わりについて予見を交えながら論じている。まだ5インチフロッピーが全盛の頃で、現在からすると的外れな意見が多いのだが、どんなにニューメディアが増えても授業はプリントをベースにして行われるだろうという予想は2005年現在あたっている。また1984年の時点で、マッキントッシュが教育界にイノベーションをもたらすだろうと予測しているのは炯眼に値する。

車上荒し

今日幸手の武道館で車上荒しに遭った。練習が終わって、9時半頃、駐車場に戻ってみると助手席側のガラスを全部割られていた。先月購入したばかりで3回しか着ていないスーツとカバンを持っていかれた。カバンには半年しか使っていない携帯電話やUSBメモリーも入っており、何とも嫌な気分だ。
犯人よ、早く警察に出頭しろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!