良い社会をつくる公共サービスを考える7.13埼玉集会

 

先日、埼玉県公務公共サービス労働組合協議会主催の「良い社会をつくる公共サービスを考える7.13埼玉集会」に参加した。公務員や連合傘下の組合が中心であるが、医療福祉や教育機関、地域交通などの「公共サービス」の質を向上させることが、豊かな地域社会づくりに繫がるという運動である。主催者あいさつの中でも、少子高齢の進展や自然災害を通じて、安全かつ良質な公共サービスと国民の健全な生活環境が根底から損なわれている実態が露呈したとの話があった。公務員に労働基本権が保証されていないことがそもそもの問題の原因である。「自己責任」という言葉が跳梁跋扈して久しいが、国、地方公共団体の責任の一層の明確化と官民問わず公共サービスに従事する者の適正な労働条件の確保と労働環境の整備が求められる。

後半は、名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授の内田良氏の「学校の日常を『見える化』する 部活動改革から働き方改革まで」と題した講演会が行われた。1時間という限られた時間であったが、ソフトな語り口ながらずばり核心に迫っていく話にすっかりと引き込まれてしまった。「生徒第一」「教育的意義」という美辞麗句のもと、制度設計なき長時間労働を黙認し、教員の自主性を絡め取りつつ過熱化する部活動のあり方に丁寧にメスを入れていた。
内田氏は運動会での組体操や運動部そのものは決して否定していないし、現行の教育が失敗しているとも断じていない。しかし、人や場所、カネ、時間などの資源が極めて制約されている中で、勤務時間外のサービスが過剰に美化・奨励されている現状に警告を発する。学校こそがブラック企業そのものである。また、「部活動がきつい」「休みがなく過労死しそうだ」という意見に対し、「そうした意見は一部である」という反論が必ず出てくるが、ブラック企業もいじめも過労死も全ての問題は「一部」なのである。一部の問題を全体で配慮するのが社会や教育の役割であると内田氏は強調する。
最後に、全国大会を目指す部活は民間のクラブの競争の論理にゆだね、部活動素人の教員は地区大会レベルで活躍できる、せいぜい6時くらいには全てを終えて帰れる制度設計が必要だと結論付ける。
勝利至上主義だけでなく、安全管理や健康管理という側面からも部活動が長時間化する傾向が強まっている。教員の自主性という面倒な要素もあるが、「ちょっとおかしいよね」と言える文化を大切にしていきたい。

急増「コンビニ外国人」

本日の東京新聞朝刊の記事より
コンビニで働く外国人はここ数年急増し、大手三社で4万人以上となった。既に身近な存在だが、本年はなかなか紹介されない。どんな生活をし、なぜこんなに多いのか。

・以前は中国系が多かったが、東日本大震災後、日本語ブームのベトナムやネパールの出身者が増えている。
・最近はスリランカ、ウズベキスタン、ミャンマーの人も多い。
・彼らの大半は留学生で、週28時間までアルバイトが認められている。
・日本は「勉強しながら働ける珍しい国」である。
・人手不足のコンビニ業界のニーズと日本語を実践で学ぶことができる留学生の思惑が一致した。
・日本政府も「留学生30万人計画」を掲げ、受け入れに積極的だ。ファーストフードや居酒屋を含む留学生バイトは昨年は約26万人となり、13年の2.5倍に増えた。日本語学校は過去5年で200校も増え、680校もある。

・日本語学校の授業料や渡航費は現地の平均年収の数十倍になることもあり、多くの留学生が借金を背負っている。
・中には強制送還覚悟で週28時間を超えて働く人や、バイト先のあっせんで摘発される日本語学校もある。
・日本は「移民」を認めていないが、外国人労働者は5年連続で過去最多を更新し、昨年は約128万人になった。
・最近は「外国人技能実習制度」の対象に「コンビニの運営業務」を加えようとする動きもある。

フリーライターの芹澤健介氏は「移民に賛成か反対かという議論を超えて、私たちの生活は外国人の労働力に依存している。実際に隣で働き、生活している人たちと、いかに共生していくかを考えるステージに入っている」と話す。

銚子ジオパーク

香取神宮の参拝の後,銚子に向かう。まずは犬吠埼を目指す。

銚子電鉄の犬吠埼駅に車を置いて自転車で少し走ってみた。激坂もあり,折りたたみのフロント16インチのアルブレイズではちと荷が重い。


東日本大震災の風評被害で2012年4月に倒産した「グランドホテル磯屋」の前で。波が打ちつける風光明媚な場所にあるのに。


銚子ジオパークを構成する千騎ケ岩,犬岩,屏風ヶ浦の様子。風が強く,写真だけ撮ってすぐに車の中に退散した。


屏風ヶ浦が見える銚子マリーナのすぐ裏手に,何かと話題の加計学園が経営する千葉科学大学があった。大学というよりは遠目には水産加工会社の赤レンガ倉庫のようだった。学食で休憩したのだが,夏には海水浴の観光客を相手にしているようで,定食とラーメン,カレー,アイス,ドリンクバーなどがメニューに並んでいた。確かに平日は学生食堂として,休日は観光客目当てにすれば一石二鳥である。加計学園もなかなかうまいロケーションを考えたものである。


最後に地球の丸く見える丘展望館・愛宕山に立ち寄った。展望館は300円の入館料が掛かるので,周りの風景だけを味わった。半島から突き出た拳のような岬の中心に位置する標高73.6mの小さな山で,地球うんぬんと称するには首を傾げてしまうが,波の侵食作用で周囲を削り取られたという成り立ちを考えると,まあそんなものかと思う。

PlayStation VR体験

プレイステーションのヴァーチャルリアリティを視聴してきた。
10分間体験できるということだったが、7〜8分ほどで完全な車酔いと同じ状態になったのでギブアップ。
かなり高密度な映像で、ゲームだけでなく、医療や各種機器の操作などの実演に加え、アダルトや空中や宇宙体験などに応用される可能性も十分にあると実感した。ドラえもんのひみつ道具の世界がもう実現したのだとしみじみと感じた。