読書」カテゴリーアーカイブ

『太陽光発電のすべて』

Newtonムック『太陽光発電のすべて』(ニュートンプレス 2010)をぱらっと読む。
2009年から始まった電力買取義務化制度に合わせて、太陽光発電の仕組み当時の最新の太陽光パネル、自治体ごとの補助金制度などがイラスト入りで解説されている。

世界の砂漠の4%(約65万平方キロメートル)に巨大太陽光発電所を設置すれば、世界で消費される全エネルギーの量を生み出すことができるという試算がある。また、夜間は発電できないという太陽光発電の死角を補うため、モンゴルのゴビ砂漠やイラン、アラビア半島、サハラ砂漠、オーストラリアなどの世界中の砂漠のメガソーラーを送電線で繋ぐジェネシス計画なるものがあるそうだ。他にも宇宙太陽光発電や月太陽光発電など、夢のあるプロジェクトが興味深かった。

『パティシエになりたい人の本』

成美堂出版編集部『パティシエになりたい人の本』(成美堂出版 2009)をパラパラと読む。
パティシエに憧れる中高生向けの「なるにはブックス」的な内容ではない。開業までの資金の調達方法や物件探し、仕入れルートの確保、販促ツールの活用など、パティシエとして自分のお店を持つまでのロードマップが分かりやすく説明されている。また、様々な経緯がありながらも独立して成功した人の経験談は大きい。現在製菓の専門学校に通っている学生にとって、良き参考書となるであろう。

『フリーライターになる方法』

樋口聡『フリーライターになる方法』(青弓社 2000)をパラパラと読む。
前半はフリライターの基本で、企画や取材、道具などの説明となっている。後半はライターケーススタディで、ミリタリーライターや二輪ライター、コスメライターなど、各分野のライターの経緯と生活が紹介されている。今ではウェブやユーチューブに主戦場を移しているのであろうか。

インターネットが定着してきた頃で、構造的な出版不況が続く中で、作者は、自分の興味を生かし、生きがいともなるライターという職業はなくならないと断じる。

『地図でみる日本の女性』

武田祐子・木下禮子編著『地図でみる日本の女性』(明石書店 2007)をパラパラと眺める。
執筆者のほとんどが人文地理学や都市地理学の学者である。タイトルにある通り、女性の非正規雇用者の比率や女性の大学進学率、介護職女性比率などの県別の割合のデータが、日本全図の階級区分図で表現されている。一項目1ページでレイアウトされており、丁寧にも全部のページに日本地図が掲載されている。女性の生涯未婚率が大都市圏の都心部で高く、男性の未婚者は山間部の過疎地で高いなどの、興味深いデータもあるが、工夫のない構成で途中で飽きてしまった。
7人もの大勢の執筆者で統一したテーマで書いていくと、どうしても羅列的になってしまうのであろう。

『「いい人」なんて、もうやめた』

松原惇子『「いい人」なんて、もうやめた』(すばる舎 2004)を読む。
著者は「クロワッサン症候群」の言葉を生み出した作家である。ざっくりまとめると、他人の評価ばかり気にせず、自分の生き方をしようという啓発本である。女性向けの本なので、いまいち入ってこなかった。

人から好かれたいという気持ちを捨て、自分を見て歩くようになると、かまわれることより、無視されることに喜びを得るようになるから不思議だ。無視されても充実して生きていけるというのは、人から解放されている証拠ではないだろうか。

いつも人を求めていては、外ばかりに気をひかれているので、自分をつくることはできない。
無視されたときこそ、自分らしく生きるチャンスなのだ。だから無視されるって、決して悪いことではないのですよ。
昔なら、わたしのことをよく言っていたという話を聞くとうれしかったが、いまは話題にしないでいいのにと、心の中で思う。人がどう思うかより、自分で自分が納得できる人に、わたしはなりたいと思っているからだ。
何とでも言ってちょうだい。そう思えるようになると、生きるのがラクですよ。不思議なことに、「いい人をやめてそのままの自分で生きていると、いつの間にか、まわりに人が集まってくる。人は、本当は「自分らしい人」にひかれるのでは。