月別アーカイブ: 2024年6月

『ガザ 素顔の日常』

会議後は、ガリー・キーン、アンドリュー・マコーネ ル監督作品『ガザ 素顔の日常』(2019)の上映会が 実施された。タイトル通り、イスラエルによる侵攻が始 まる前の、“天井のない監獄”とも評されるガザ地区 に暮らす市民の日常が描かれる。前半は、商店街に は物があふれ、スポーツやおしゃれを楽しむ若者も 多く登場するシーンが続く。しかし、後半に入ると、 銃声が街中に鳴り響き、常に死と隣り合わせの不安 な日常シーンが続く。夢も希望も抱くことができず、 フェンスの中で人生を終えるしかないという諦めが、ガザ地区生まれの子どもたちへと受け継がれていく。 怒りや悲しみは、時に生きる原動力にもなるが、諦 めからは何も生まれない。そんな市民がどうしてフェ ンスの中を逃げ惑うことになるのか。映画の中で直 接は語られないが、観客の心の中に、「どうして」と いう疑問が印象付けられる映画であった。

『キング牧師』

辻内鏡人・中條献『キング牧師:人種の平等と人間愛を求めて』(岩波ジュニア新書,1993)をパラパラと読む。
教材研究のために手に取ったのだが、文章がつまらないので、頭に入ってこなかった。

『ゲバルトの杜』

渋谷のユーロスペースで代島治彦監督『ゲバルトの杜~彼は早稲田で死んだ~』(ノンデライコ 2024)を観た。1972年の川口大三郎くん事件を扱ったドキュメンタリー映画である。
途中かなり寝てしまったような記憶があるが、話の要旨は大体理解できた。川口くん事件後に結成された革マル派をパージした臨時自治会や早稲田行動委員会と革マル派の衝突などが丁寧に描かれていた。当時の映像も紹介され、雰囲気は理解できた。しかし、革マル派はどのようにみるのであろうか。

『奥様はネットワーカ』

森博嗣『奥様はネットワーカ』(メディアファクトリー,2002)をパラパラと読む。
著者自身が執筆当時、名古屋大学で助教授をしていた経験をいかしたのか、大学の工学部を舞台にした連続殺人事件を描いた小説である。ちょっと文体が受け付けなかった。